格段に下がった気温の中、未だ暖気もままならないエンジンを急に起こさぬよう、静かにスロットルを開ける。
信号待ち、アイドリングは少し高め。 ふと、ビシャビシャという音の方へ目をやると、電柱に片手をついてお姉さんが嘔吐している。 もちろん、平日の午前7時55分に本格的に吐いているお姉さんを見るのは初めてだ。 当然のリアクションというか、青信号を前に、やはり少しだけ固まってしまったのだけれど。しかし。 全員集合!でのカトちゃん以外に、あんなにも洗練された「電柱片手吐き」を見たことが無い僕は、とても感動してしまったのだ。 オトコがドキドキするのに、理由なんか要らない。 もうすぐ35歳。 大人になったものだと、僕は少し誇らしい気持ちになった。 というわけで、今日はINDIAN CHIEFのオイルポンプを見てみましょう。 左にはポンプギアが収納されます。 右側は、ギヤを介してディストリビューターへ。 合理的かつ美しいポンプ・ユニット。 1948年から、写真のアルミボディへとアップグレードされます。 ちなみにカットアウト・リレーからレギュレーターへと移行し、 スピードメーター・ギアがリヤからフロントになるのも1948年から。 ハーレーは夢のアルミヘッドOHV、パンヘッドへと切り替わる時期です。 ポンプギヤはこのような配置。 ハーレーは、とかく長いシャフトで動力を取ろうとしていますが、 ポンプにしろデスビにしろ、はたまたプライマリーにしろ、 各部の配置を最短距離でシンプルに設計されたエンジンは、ロスが少なく丈夫です。 ラグジュアリーな外見とは裏腹に、素晴らしいパワーを秘めています。 こちら、カムカバー。 ここにポンプが被さるカタチで取り付けられるのですが、 非常にシンプル。 右側でポンプギヤを回し、左のギヤでポイントカムを回します。 何らかの異常でオイルプレッシャーが上がり過ぎたときに、 圧力を開放するプレッシャーリリーフは、このような板バネです。 プレッシャーリリーフのトラブルで油圧が下がるといったトラブルは、 ハーレーのようなスクリューの締め込みによる調整も必要ないので 起こり難いのではないでしょうか。 決してハーレーがダメなわけでは無いのですが、 比べるほどに魅かれてゆくメカニズムが、インディアンには確かにあります。 チーフのポンプがどーのこーの言ってるブログも少ないと思いますので、 写真と共にアップさせて頂きました。 「フェンダーに顔が付いているな。」 「大佐、顔面なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ。」
by lwe31x
| 2012-09-27 22:16
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