三角形の約束。 ①がカムギヤです。 カム山にタペットローラーが乗り、ロッカーアームを介したバルブスプリングのテンションが、 ②のピニオンギヤと③のブリーザーバルブギヤに掛かります。 通常、③のブリーザーバルブギヤのギヤ径は規格モンですのでメーカーや中身のオーバーサイズの有無に関係なく同じ、です。 ①は個体差アリ。 ②は①の個体差を調整すべく、様々な大きさのギヤがあります。 この、「ゴールデン・デルタ地帯」に隙間があり、①より向かって②、③方向へのガタがありますと、 A:②のギヤが大きく、油圧タペットであってもコツコツとタペット音のような音が鳴る。 B:②のギヤが小さく、バックラッシュ(ギヤの噛み合わせの遊び)が大きくなり、ウィンウィンと音がする。 みたいな感じになります。 で、フタをしてるのがカムカバーです。 こんな感じで①と②はブッシュ受け。 ③はスラストワッシャーを用いての、押さえてるだけ。 通常、①のカムブッシュと②のピニオンブッシュは、 半分に割ったクランクケースにカムカバーを仮付けして、ラインで通す、 つまりは各々の軸上センターを合わせる感じで掘られているワケです。 せっかくセンター出したブッシュで受けてるワケですから、 ギヤの噛み合わせに隙間があったり、キツかったりすれば、 その意味を成さなくなるという事でもあるワケで・・・ 黄金デルタ地帯をキッチリと合わせる事により、素晴らしく静かなエンジンになるのであります。 こんな感じのピニオンギヤ各サイズというのが、 普通にV-Twinとかで売っております。 よく雑誌等で、「カムギヤをプレスで抜いて、新しいカムシャフトを圧入し直す」、 「これは、ピニオンギヤとの関係を崩さないようにするため」とか書いてあるのを見かけますが、 そりゃあもう正解です。 しかし是非とも、「最初の状態が超ベリーグッドに最高なサイズのピニオンギヤのチョイスだったら」と 付け加えて頂きたいのであります。 サイズ別、カラーチャート。 こんなに大きさの違うのが売ってるワケですぜ。 果たして。 最初はどうだったのでしょうか。 ちゃんと測って合わせた方が・・・良くないッスか?? 例えばCraneというメーカーのカムギヤには、通常REDのピニオンギヤで合わせなさい、と指示がありますが、 どう考えても赤じゃなくね?というカクカク具合のものも、確かに存在します。 そりゃあ僕らの大好きなハーレーは、そんなマニュアル通りには行かないッスよ。 だって。真の男の乗り物だから(笑) というワケで、 カムカバー開けたら入念にチェック致しましょう。 エンジン掛けるまで本当のトコが分からないのが玉にキズですが、 頑張った分、必ず静かなエンジンになるのだと思っております。 で、 写真切れちゃってる方が居られて可愛そうだとのご指摘を受けまして、 切れてないバージョンです。 切れてないけど、その他の方々が・・・・(笑) ツーリングお疲れ様でした!
by lwe31x
| 2015-04-14 22:29
| Tech
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