Piston.

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今日はアレっすわ。

ピストンの話っすわ。

まず裏側から見てください。

ピストンピンが刺さる部分(ピストンボスといいます)方向の、「b」の長さは、「a」よりも短いのです。

つまり、ピストンは楕円形をしているということ。

なんでか。

ピストンボスは強い力を受け止める部分ですので、肉厚になってます。

ということは、「肉厚」=「物理的に金属の量が多い」ということで、

他の部分よりも熱膨張が大きいということなのです。

それを見越した径の小ささです。

ギュッと押し縮められた鍛造ピストンが、鋳造ピストンよりもクリアランスを多く取らねばならないのも、

また同じ理由です。




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ちゅうことで、当然測る時にはこの方向です。(測り方はこうじゃないッスよ~)

ちなみにトップよりもボトムのスカート部分の方が、これまた径が大きいです。

トップは肉厚、スカート部分は薄い。そーいうことです。

もしもクリアランスが無く、もしくは狭く、シリンダーとピストンが直接触れるとなると、

摩擦熱によってたちまちピストンは焼き付きます。

クロスハッチも5/100mm程度のピストンクリアランスも、そこにエンジンオイルの油膜を張り、直で擦れないようにする為なんであります。

先ほどの「金属量が多い」という部分で考えてみますと、

「ハーレーのピストンはデッカイから、小さな排気量のピストンよりも大きく熱膨張するのだな」で正解です。

更にはアルミよりも放熱性で劣る鋳鉄のシリンダーヘッドをもつナックルや、

そもそもシリンダーとヘッドが鋳鉄の一体式であるインディアンなどのサイドバルブは、

更に大きなクリアランスを取らなければいけないという事が分かるでしょう。

ね。

インディアン、ハーレーと同じクリアランスでホーニングしてると焼き付くんですよ。




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さっき測ったピストン径、このような感じでボアゲージを当てて「ゼロ」に設定すれば、

現在シリンダーがピストンに対してどのくらいの径なのかが分かります。

クロスハッチは油膜の保持が目的であって、初期のカジリが一番怖い部分だとすると、

皆さんが大好きな「ホニャララコーティング」ってのが活きてくる部分でもあります。

しかし、あくまでも「初期の」という部分である事をお忘れなく。

一番上の画像「a」方向のホニャララコーティングは、慣らしが終わる頃には剥がれます。

Evoの純正ピストンにはモリブデンコートしてありますが・・・

しっかりクロスハッチ付けてリングもバリ取りしたのに・・・絶対必要、なんですかね??




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ハイ。

そもそもの燃焼室形状と、プラグがセンターに来てないというハーレーの内燃機的な残念感が、

現代のエンジンには見られない、ドーム型のピストン形状をしてるのですが・・・

燃焼効率を上げ、火炎伝播(プラグから火が点いて、燃焼室内で燃え広がりエネルギーに変わるまでの燃え広がり方、その速度)を速めるために、

スパークプラグまで混合気を集めんべ!と混合気が渦を巻くように設計された、

トップが凹んだピストンが現在の主流です。

その凹みをスキッシュエリア、と呼ぶのですが、一部Evoなんかには燃焼室の形状をシャベルまでと変えることで、同様の効果を狙っているものもあります。

Evoの純正ピストンがフラットトップなのは、そういう理由です。

シャベルまでの燃焼室形状において、社外ヘッドなどでよくある「ツインプラグ」というのがありますが、

全ては燃焼効率の向上であることと、「なんでプラグホール真ん中じゃねえんだよ」という嘆きから生まれたモノであることが伺えるのであります。




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以上、長々と書いてしまいましたが、

要は、

「ロイヤルパープルを使った方がいいんじゃない?」

という事です(笑)

お問い合わせお待ちしております。



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by lwe31x | 2015-02-01 22:09 | Information
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