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Hydraulic Lifter.

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最近流行りのタペット調整(プッシュロッドの調整)行ってみよう!

まずカバーというかストッパーは、こうやって外します。

いかにも「ココ引っ掛けて!」的なスリットは、そのままこじるとヒン曲がるのでアウトー。

ヘッドのフィンにプライバー(なんかドライバーの四角いやつ)引っ掛けて、テコ効かせて押し下げて下さい。







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で、プッシュロッド・カバーをスライドさせて縮める。こんな感じのオシャレな洗濯バサミで留めて下さい。

そしたらプッシュロッドが見えるのであります。

このカバー内、エンジンが掛かっている時にはロッカーまわりを潤滑したエンジンオイルがクランクケースへと下がってくる通り道。

アルミの熱膨張も考慮して、エンジンが完全に冷えている時に行う事。

エンジンが完全に冷えているのに(止めてから時間が経過しているのに)、エンジンオイルが溜まっているようならば、そりゃエンジンがケースに落ちていない理由があるはず。

そんな車両は白煙吹いてるモノが多いので、原因突き止めて修理しましょう。

しかし81年82年には、重力によるオイル回収の穴が開いていない、特殊なタペットブロック&シリンダーがあったりするので、それは除く。

ちなみにナックルは負圧利用してオイルを引っ張っているので、パンヘッド以降とはオイル循環システムが異なるのを覚えておきましょう。






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ハイ、そしたらプラグ外してキックを手で降ろす。

ではフロントのプッシュロッドから調整しましょう。

インテーク側が持ち上がり・・・

ストンと下がる。そっからほんのチョイクランキングさせると・・・。

吸気が終わり、次は圧縮の状態。つまり、インテークもエキゾーストも、バルブが閉じている状態。

ちなみに、こっから更に少し進めると、タイミングホールからタイミングマークが覗けます。

なんかすんげーカムが入ってる車両を除いては。

ここで調整します。ここ重要。

エキゾーストが下がった時は、「オーバーラップ」なる「両方開いてるタイム」が存在するわけで、

変なとこで調整すると、最悪バルブとかプッシュロッドが曲がります。さよならです。





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で、今回は「油圧を利用してオートでゼロ調整をやってくれる、ありがたいハイドロリック・リフターの調整」であります。

ソリッドはまた今度。

油圧の場合は、完全にオイルを抜かなくては調整出来ないので、プッシュロッドを外します。

調整スクリューは、こんな感じでスパナ2本使いますです。








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安いスパナを薄く削るか、もともと薄いスパナを買って下さい。

1本薄くないと隙間的に入りません。

上下逆だから、緩める方向に注意。








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バルブのシートカットを重ねたエンジンではバルブの突き出しが多くなり、場合によっては、ロッカーアームの角度が下がってしまって、一番短くしてんのにプッシュロッドが抜けない事があります。

そんなときはプライバー使ってテコで持ち上げバルブスプリングを縮めて・・・

サクッとプッシュロッド抜いて下さい。

組む時はオイル抜けてるので、そんなことせずに取り付けられます。

1本のカムシャフトに対して、リヤのインテーク、フロントのインテーク、リヤのエキゾースト、フロントのエキゾーストの順番で位置が遠くなっているので、特にリヤのインテークが抜けづらい事が多いです。

つまりは上記の順番で、セットしたプッシュロッドは長くなります。

予め長さが異なるプッシュロッドもあるので、場所を間違えないように。

外したついでに、並べて長さをチェックしてみましょう。




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これが油圧のユニット。

コレが無いのが、いわゆる「ソリッド」です。




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こんな感じで分解出来ます。

これをちゃーんと洗って組む、と。

先っぽには玉っころが内蔵されており、「ワンウェイ」になっているので、外からオイルは入るが出て行かない仕組みに。

洗い終わったら元通りハメるんですが、ワンウェイのため空気も抜けないので・・・

押し縮めながら先っぽをパーツクリーナーのノズルみたいな細いもので押して、シュッと中の空気を完全に抜きます。

その状態で振ってみると、カチカチと玉っころが動く音が。

その状態が組む状態。





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ローラー部分はタペットブロックまで外さないと取り出せませんが、

要はここにオイルが残っていたら、組んでる最中なのにさっきのワンウェイからオイルが侵入しちゃうのです。

あくまでもオイルを切った状態での設定なので、このローラーの中、ユニットが収まる部分も洗わなければなりません。

パーツクリーナーをガシガシゴボゴボと吹いて、エアーで飛ばします。

ケースの中にパーツクリーナー入っちゃうのでは?と聞かれますが、そのための「高いパーツクリーナー」です。

揮発性が良く、揮発するときに水分を出しません。






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んで、このゲージを・・・


これは調整用に売っているモノです。




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こうやって当てて同じ高さで固定します。

固定したら、再度クランキングさせて、調整に間違いが無いかチェックします。

これを4本全部行うワケですね。

エンジン始動前には、必ずプラグ抜いた状態でクランキングして、オイルをユニット内に送ってやりましょう。

ここでエア噛んでると、エンジン掛けたときにカンカンと音が鳴ってしまいます。

少し掛けていてエアが抜けないようならばやり直し。

意外と・・・難しそうでしょ?

基本的にノーメンテの油圧タペットですが、たまに調整しないと音が出ます。

自信無い方は、迷わずLWEへ!(笑)




by lwe31x | 2014-02-06 22:55 | Information
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