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Timing.

ブログ見て、「食い過ぎ」とのお言葉を頂きました。

そんなに食って腹出ないのか?とご心配頂きましたが、大丈夫。

既に出てます。

今日は点火タイミング行ってみましょう。



※今回のオハナシは、あくまでも基本的かつマニュアルに沿った調整です。

車両によっては、敢えてタイミングを外す事により、その他に抱えたトラブルを回避する等の

帳尻合わせをしている場合があります。

まずはプロに診断してもらいましょう。




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そもそも、点火タイミングって何?

そういう専門的な事わからないんだよね。

ってなんかタイマープレートいじってない??

ちゃんと意味を理解してから調整しましょう・・・





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爆発。

燃え広がるまでには、相応の時間を要する事になります。

これを火炎伝播と言いますが、ピストンが圧縮を始め1番上に上がったところで着火しても、

時既に遅し、という訳です。

最高出力を得られるようなタイミングで火を付けないと、

エンジンはパワーをロスするばかりか、

それは異常燃焼というカタチで表れます。

症状はカリカリというノッキングや、アフターファイヤー等に代表されますが、

「排気量がデカいハーレーだから、それでも一応走る」という事をお忘れなく。




今回はシャベルヘッド編であり、「自分で調整してみたけど・・」という方へ。

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まずはガバナ(ウェイト・アドバンスユニット)。

コレ意外と何なのか知らない人が多い気がします。

分解図はLWEボス監修の「ショベルヘッド・マスターブックより抜粋。

コレすごく詳しく載ってますので、購入して下さい(笑)

プレミアついてるらしいですが、弊社わずかに在庫あります。




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こうやって動かしてみた事がある人、意外と少ないのでは?

パチンパチンと、開いたガバナはスプリングで元に戻ります。

戻らない、動き硬いってのはNGです。

スプリングを確認するとともに、清掃、給油してください。

あまり硬いグリスですと、余計動きを妨げます。

で。

この「反時計回りに回して、ウェイトが開いた状態」というのが走行時の状態。

何故なら、エンジンはアイドリングの状態よりも高速で回転し、強い遠心力でガバナは開かれるからであります。

という事は、「開いた状態で点火タイミングを合わせないと、走行時の状態にならない」ってのは、

イメージ出来ますでしょうか?








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1番最初に、まずはポイントギャップを合わせておいて頂きたいのですが、

シャベルのギャップ(隙間)は0.018インチ(≒0.46ミリ)で。

名刺とかはいい加減忘れて、ポイントカムに乗った時の隙間がこの値で、

接点がキレイなら火花が強く飛ぶと覚えましょう。

そしてタイミングマークを出した状態で、このようにポイントカムを反時計回りに回します。

車載にあるような安いプライヤーを削って、回しやすい工具を自作すると、

「デキル男」っぽい感じがします。


「反時計回りに回して、ウェイトが開ききった状態になる時に」

「ポイントの接点が初めて離れる」

「その位置になるように、タイマープレートを回して調整する」


なんでかと言うと、

「ポイントが離れる瞬間に火花が飛ぶ」からです。

その「瞬間」を見極めるには目視ではダメです。

タイミングテスターを持っていない場合は、

写真のようにタバコの箱に付いてるセロファンのような、ごく薄いものを予めポイントの接点に挟んでおき、

軽く引っ張るテンションをかけておけば、ポイントが離れる瞬間に「スッ」と抜けるハズです。

そして・・・





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「タイミングマーク」ってのは、

「ここで火花を飛ばして下さい」というのをご丁寧に教えてくれているマークであります。

シャベル後期は「I」ではなく「・」になってますので注意。

これも勘違いしがちなんですが、

あくまでも「圧縮上死点の手前」である事。

「排気上死点の手前」でも、ピストンが1番上になる手前なら、タイミングマークが出ます。

だから、意味を理解してないと混乱します。

排気してんのに火花飛ばしてもエンジンかかりません。

プラグ外してプラグホールを指で押さえクランキングすれば、

(その状態でキック踏んでもいいですし、ケツをジャッキアップしてギヤをトップに入れた後に

タイヤを進行方向に回してもいいです)

指に圧縮を感じられると思います。

圧縮を少し感じたら、そこからタイミングホールを覗きつつ、少しずつクランキングさせる、と。

もっと確実に見るなら、フロント・インテークのプッシュロッド・カバーを外してクランキングし、

プッシュロッドが持ち上がり(吸気バルブが開き)吸気した後に出てくるのが、

真のタイミングマークという事になるワケです。


中にはフライホイールを交換され、年式相応のタイミングマークではない印が出てくる車両もあるので、

一度確認してみることをオススメします。

文章で書くとすげー難しいですが、確実に合わせましょう。

まずはコレが決まってないと、キャブ調しても始まりません。

ダイナミック(エンジン始動後に)でタイミングを合わせるのは次のステップですので、

まずはスタチックで合わせてみましょう。


レッツ・トライ!っつー事でm(_ _)m


by lwe31x | 2013-02-15 21:41 | Tech
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